築年数と不動産価値の関係|中古マンション・土地の売却価格をシミュレーション

マイホームを購入するということは、不動産という大きな資産を購入することです。しかし大きなお金を払って手に入れた不動産という資産は、時間の経過によって下落をしてしまう事もあります。普段住んでいると中々資産価値を意識する機会は少ないですが、不動産の資産価値は常に変動しています。相続で引き継ぐ際や売却をする際には、どうしても資産価値を意識する必要があります。

マンションなど不動産の資産価値は、新築時が一番高く年数の経過とともに下落していくという考え方が一般的ですが、実際には築年数以外にも様々な要因で資産価値は変化をします。今回の記事では中古マンションの資産価値について、年数別の資産価値なども踏まえて詳しく解説をしていきます。マンションの資産価値について気になる方はぜひお読みください。

中古マンションの資産価値はどう決まる?

マンションとお金
不動産の資産価値が様々な要因で常に変動することは冒頭説明した通りです。一般的には不動産の価値は年数の経過にともなって下落していくという考え方が強いですが、実はそれだけではありません。築年数が経過しても、様々な要因で資産価値が増加しているケースは珍しくありません。特にマンションではその傾向が強く、購入した価格よりも高い価格でマンションを売却出来る事例は良くあることです。

このような事が起きるのは、マンションの資産価値がたくさんの事由の影響を受けることが要因と言えます。ここではマンションの資産価値に影響を与える事由に、どのようなものがあるのかを紹介していきます。

人気のエリアかどうか

マンションに限らず不動産の価値は、立地がとても重要です。都市部の駅近にある物件と、山間部にある物件ではどちらが資産価値が高いかは一目瞭然です。誰もが欲しいと思うような便利で暮らしやすいエリアの物件は資産価値が高く、そうでない物件の資産価値は低いのが一般的です。このようにマンションの資産価値は、その物件のエリアが人気があるかどうかで大きく価値が違ってきます。

エリアによって価格が違う分かりやすい例が、下記の表です。
都県地域別 中古マンションの成約㎡単価
参照:レインズ「月例マーケットウォッチ」より抜粋

同じ首都圏であっても、東京都区部とそれ以外の地域の価格差にはとても大きな差があることが分かります。マンションの建物を建てる価格はどこのエリアであっても基本的には同じですから、エリアによる人気の差で上記のように価格差が出ていると言えます。

駅や周辺施設の利便性

上記で説明したエリアに加えて、立地条件として重要なのが駅からの距離などの利便性です。物件の居住性を重視する戸建てに比べると、マンションは立地条件を重視する方が多いためこの要因は顕著です。実際マンションを選ぶ際には、多くの方が利便性を重視して選んでいることが下記のデータから分かります。
マンション購入の際に考慮した項目
参照:国道交通省「平成30年度マンション総合調査」より抜粋

マンションを選ぶ際の基準として、多くの方が建物の性能や間取りよりも駅からの距離などの利便性を重視していることが分かります。このようにマンションの資産価値は、エリアや駅からの距離のような立地条件が大きな要因となっていると言えます。

展望や日当たり

マンションの資産価値は、立地が重要であることはこれまでの説明の通りです。では同じマンション物件であれば、資産価値が同じかと言うとそうではありません。同じマンション物件の中でも部屋によって資産価値に違いがあり、その大きな要因の一つが展望や日当たりなどの部屋ごとの条件です。

マンションの場合では、特に階数が重要で同じマンション内であっても、1階違うだけで価格は1~2%程度の違いがあると言われています。当然最上階などの高層階は価格が高く、マンションによっては上層階をプレミア住戸として差別化をしている物件もあります。

また日当たりを左右する方角も重要で、同じ物件の同じ階数であれば南側に面した物件の方が価格が高いのが一般的です。このようにマンションの場合は同じ物件の中でも、展望や日当たりによって資産価値が大きく違います。

築年数の浅さ

マンションに限らず、不動産の資産価値と築年数は大きな関係があります。ここで説明しているようにマンションの資産価値を左右する要因はたくさんありますが、その中でもやはり築年数は資産価値に大きな影響を与えます。下記の表は首都圏における築年数とマンション価格の関係をグラフに表したものです。
中古マンションの築年帯別平均価格
参照:レインズ「築年数から見た首都圏の不動産流通市場」より抜粋

上記のように築年数が経過すればするほど価格が下がっていくのが、一般的なマンションの資産価値と言えます。しかし築30年を超えると価格が反転しており、必ずしも築年数だけで価格が決まる訳ではないことも特徴的と言えます。

管理体制やメンテナンス

「マンションは管理を買う」という言葉があるぐらい、マンションの価値は管理状況によって大きく影響を受けます。管理組合がしっかりと機能しており、物件の修繕などのメンテナンスや積立が計画的に行われているマンションは、それだけで価値が高いとも言えます。

建物や設備は年数が経てば劣化や損傷があるのは当たり前ですから、いかに建物の価値を高い水準で維持できるかは管理やメンテナンスによるところがかなり大きいと言えます。マンション毎の管理やメンテナンス状況は、これまで説明をしてきた立地や築年数に比べるとどうしても地味な項目ですから、軽視をしてしまいがちです。しかし長く住むマイホームとしての資産価値を考えると、この点は非常に重要な項目と言えるでしょう。

内装設備の充実具合

続いては、マンションの内装や設備の充実具合です。価格や立地、築年数などの条件面に目が行ってしまいがちですが、長く住むのであればやはり内装や共用施設などの充実具合はとても重要です。同じ条件で同じ価格帯のマンションがあれば、殆どの方が設備の充実しているマンションを選ぶでしょう。

先程紹介した「マンション購入の際に考慮した項目」を見てみると、「専有部分の設備」や「共用施設の充実度」の項目が、上位ではなくとも一定数あることが分かります。長く住むマイホームですからやはり施設が充実している物件ほど人気が高く、資産価値も高いと言えます。

マンションのブランド

大手不動産会社が建築した有名なブランドシリーズのマンションは人気が高く、資産価値も落ちにくい傾向にあります。特に都市部にあるタワーマンションや高級マンションほどその傾向は強く、新築時よりも高い価格の中古物件が出回っていることも珍しくありません。

全国に様々なブランドマンションがありますが、その中でも一部を紹介します。

【三井不動産レジデンシャル】パークコート、パークマンション等

日本を代表する大手不動産会社である三井不動産は、パークコートやパークマンションなどのブランドを展開しています。特に首都圏の高級マンションにおける人気が高く、世界の富裕層から人気です。

【三菱地所レジデンス】ザ・パークハウス

三菱地所手掛けるブランドもパークの名前が入っているため、三井不動産と分けるために「三菱のマンション」「三井のマンション」という呼ばれ方をすることもあります。

【野村不動産】プラウド、オハナ

全国的に展開するマンションブランドで、人気があります。高級路線のプラウドと、郊外にあるファミリー向けのオハナの二つがあります。

【住友不動産】シティハウス、シティテラス等

住友不動産のマンションブランドは種類が多く、ブランドよりも「住友不動産のマンション」というように会社自体がブランドになるような戦略をとっています。

【東急不動産】ブランズ

テレビCMなども良く行っている東急グループのマンションブランドです。高級マンションやタワーマンションなど物件によっては、「ブランズタワー○○」や「ブランズシティ○○」のような名称もあります。

経済情勢による影響も大きい

マンションの資産価値はこれまで説明をしてきたように、物件毎の様々な条件によって変わってきます。しかし、物件とは直接関係のない景気動向や経済情勢によっても資産価値は大きく変動します。他の不動産に比べると中古マンションは特にその傾向が強いという特徴があります。

戸建は物件価格に占める土地の割合が高いことかから変動幅はマンション程大きくはないですし、新築マンションは販売する側が価格を決めてしまっています。一方で中古マンションは売主と買主の合意で価格が決まるため、その時の景気動向や金融機関の融資状況などの影響が価格に反映されやすいという特徴があります。

実際に景気の指標である株価とマンション価格指数を比べて見ると、下記のように同じような推移をしていることが分かります。
株価と不動産価格の関係
参照:国土交通省「マンション価格指数」を参考に当方作成

このようにマンションの資産価値を考える際には、足元の経済情勢や不動産相場なども意識しておくことが大切です。2021年1月現在では世界的な金融緩和の影響もあり、コロナ禍による不景気が心配されているにもかかわらず株価は上昇を続けています。同様に中古マンション価格も高い水準が続いているのが足元の状況ですが、近年はマンション価格の高騰が続いていますので、今後の推移には注意が必要と言えるでしょう。

築年数別の中古マンションの資産価値

マンション群
これまではマンションの資産価値がどのような原因で左右されるかについて説明をしてきましたが、ここからは実際にマンションの資産価値がどのように推移しているかを見て行きましょう。マンションの価格は一般的には新築時が一番高く、年数の経過に伴って下落をしていきます。

そのためここでは築年数別に資産価値を紹介していきますが、そもそも何故年数が下落すると価格が落ちるのでしょうか。当然誰だって古いマンションよりも新しいマンションを欲しいと思うので当たり前と言えば当たり前ですが、他にも理由があります。その理由が不動産の耐用年数です。築年数別の資産価値を紹介する前に、まずは耐用年数から説明をしていきます。

建物には耐用年数が決められている

形あるものはいつか壊れるというように、どんなに頑丈に作られているマンションであっても、いつかは老朽化して使えなくなってしまいます。しかしどのマンションがいつ使えなくなるかは一定ではなく、日ごろのメンテナンスによっても大きく変わります。物件が何年ぐらい利用できるかを耐用年数と言い、物件の耐用年数を正確に表すことは出来ません。

しかし税金などの関係もあり、物件毎の耐用年数を決める必要があったことから、物件の構造毎に一律の耐用年数を法律で定めました。これを法定耐用年数と言います。法定耐用年数は物件の構造や種類によって定められており、居住用の物件の場合は下記のようになります。

構造 耐用年数
木造 22年
鉄骨 27年
鉄筋コンクリート 47年

法律上では木造の戸建ては27年、鉄筋コンクリートで造られているマンションは47年で耐用年数が切れてしまうという事になります。これを年数毎の資産価値に置き換えてみると、下記のようなイメージになります。
中古住宅流通、リフォーム市場の現状
参照:国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」より抜粋

上記のように法定耐用年数に準じて建物の資産価値が下落するという考え方があるため、どうしても築年が経過すると価値が下落するという考え方が根付いています。

実際の建物は法定耐用年数を過ぎたら使用出来なくなる訳ではなく、十分に使用出来る場合が殆どです。このように実際に利用が出来る年数を、法定耐用年数と区別して「経済的耐用年数」と呼びます。

築5年以内

それでは築年数毎の資産価値の推移を見て行きましょう。まずは新築から5年以内までの物件の推移からです。今回の資産価値は国土交通省の不動産取引情報検索を使って、新築時の価格と築5年までの成約価格を比較したものです。

エリア 新築時の価格 5年以内の成約価格 変動率
東京都 5,517万円 5,160万円 ▲6.5%
大阪府 4,517万円 2,816万円 ▲38.6%
愛知県 4,339万円 3,250万円 ▲25.1%
北海道 3,569万円 3,725万円 +4.3%
福岡県 4,020万円 2,750万円 ▲31.6%
法定耐用年数(47年) 100 89.4 ▲10.6%

エリアによってかなり資産価値の推移に差があることが分かりますが、北海道を除く全てのエリアで5年後は価格が下落をしています。中でも大阪府と福岡県の下落幅は大きく、法定耐用年数の下落率を大きく上回っています。これは大阪と福岡のマンションが、インバウンドなどの影響によって近年新築価格が上昇をしていると言えます。

一方で東京都のマンションは需要が高いため、下落率は少ないです。また北海道においては札幌市のマンション価格が高騰をしていることもあり、中古マンションに需要が高まっていることが上昇している要因と言えるでしょう。

築10年以内

続いて築10年以内の資産価格について紹介をしていきます。

エリア 新築時の価格 10年以内の成約価格 変動率
東京都 5,517万円 4,274万円 ▲22.6%
大阪府 4,517万円 3,144万円 ▲30.4%
愛知県 4,339万円 3,716万円 ▲14.4%
北海道 3,569万円 3,357万円 ▲6%
福岡県 4,020万円 2,270万円 ▲43.6%
法定耐用年数(47年) 100 78.8 ▲21.2%

10年を経過すると全てのエリアのマンションで、新築時よりも資産価値が下落をしています。法定耐用年数の下落率よりも低いのは、愛知県と北海道だけとなっています。東京都のマンションもこの築年数になってくると下落率が大きくなっていますが、それでも▲22%と法定耐用年数とほぼ同じ水準を維持しています。

築20年以内

続いて、新築時から20年までを経過した物件の資産価値を見てみましょう。

エリア 新築時の価格 20年以内の成約価格 変動率
東京都 5,517万円 3,837万円 ▲30.5%
大阪府 4,517万円 2,992万円 ▲33.8%
愛知県 4,339万円 2,104万円 ▲51.6%
北海道 3,569万円 2,959万円 ▲17.1%
福岡県 4,020万円 2,058万円 ▲48%
法定耐用年数(47年) 100 57.46 ▲42.5%

築20年を経過してくると新築時の価格から半分近くも、資産価値としては下落することになります。しかし法定耐用年数の下落率と比較すると、上回っている地域が多くなっていると言えます。愛知県や福岡は下落率が高いですが、他の地域では築20年を経過しても大きくは資産価値がしていないことわ分かります。

築30年以内

次は、新築から30年です。この時期になると、住宅ローンも終わり買替などで手放す方も多いでしょう。

エリア 新築時の価格 5年以内の成約価格 変動率
東京都 5,517万円 3,256万円 ▲41%
大阪府 4,517万円 1,675万円 ▲62%
愛知県 4,339万円 1,580万円 ▲63.5%
北海道 3,569万円 984万円 ▲72.5%
福岡県 4,020万円 927万円 ▲77%
法定耐用年数(47年) 100 33.49 ▲66.51%

この時期になるとどのエリアでも新築時と比べると、6~7割の資産価値へと下落しています。特徴的なのが東京で、他の地域と比べると下落率は大きく差がついています。都内を中心に東京のマンションは築年数を経過した物件であっても需要が強く、資産価値が落ちにくいことが分かります。

築40年以内

続いて築40年を経過した物件の資産価値です。

エリア 新築時の価格 5年以内の成約価格 変動率
東京都 5,517万円 2,555万円 ▲54.7%
大阪府 4,517万円 1,407万円 ▲68.9%
愛知県 4,339万円 963万円 ▲78.8%
北海道 3,569万円 984万円 ▲72.5%
福岡県 4,020万円 927万円 ▲77%
法定耐用年数(47年) 100 14.92 ▲85.08%

東京の資産価値の下落が低いのは相変わらずですが、大阪も他のエリアに比べると差がついてきていることが分かります。築年数が古くなってくるほど、東京や大阪のような大都市の物件の資産価値が落ちにくいことが分かります。

築50年以上

最期に築50年を経過した物件の資産価値です。この時期になると法定耐用年数は過ぎてしまっているので、税務上の価値としてはほぼゼロとなります。

エリア 新築時の価格 5年以内の成約価格 変動率
東京都 5,517万円 2,363万円 ▲51.2%
大阪府 4,517万円 1,347万円 ▲70.1%
愛知県 4,339万円 721万円 ▲84.1%
北海道 3,569万円 1,354万円 ▲62.1%
福岡県 4,020万円 818万円 ▲79.6%
法定耐用年数(47年) 100 0 ▲100%

東京のマンションは築50年を経過しても、資産価値が約半分までしか落ちないことが分かります。これに対して他のエリアでは7~8割程度まで資産価値は下落をしていますので、購入時は高くても東京のマンションを購入する方が資産価値としてはプラスになると言えるでしょう。

資産価値を知るには一括査定が便利

上記で紹介をしている築年数毎の資産価値は、あくまでエリア毎の平均の数字です。資産価値は物件毎の条件によって個別に違いますので、保有している物件の資産価値を知るには個別に調べる必要があります。とは言え不動産の素人である自分たちで、正確な資産価値を調べる事は難しいです。そこでおすすめなのが、不動産会社の無料査定です。

査定とは不動産のプロである不動産会社が実際の物件を調べて、「これぐらいの価格で売却出来る」という価格を評価してくれるサービスです。査定を出す際には周辺の相場や物件毎の個別要因なども考慮して算出をしますので、物件毎の正確が資産価値を知ることが出来ます。

査定は複数の不動産会社から取る

しかし査定を取る際にも注意が必要です。それは不動産会社によっては、同じ物件でも査定額が違うことです。不動産会社にも得意なエリアや物件がそれぞれあるため、どうしても査定額にも差が出てしまいます。そのため査定を使って正確な資産価値を知る際には、必ず複数の不動産会社に査定を依頼することが重要です。複数の不動産会社の査定を比較することで、正確な資産価値を知ることが出来ます。

複数の不動産会社から査定を取る際には、一括査定が便利です。こちらのサイトを活用すれば、一度の依頼で複数の不動産会社へと査定依頼をすることが可能です。提携している不動産会社も多いので、大手から地域密着の不動産会社まで幅広に査定依頼を行えます。資産価値を調べる際には、ぜひ活用して下さい。

最高売却額がわかる!
カンタン60秒査定

全国1000社以上の優良業者を徹底比較、最大6社の査定書を即日お取り寄せ!

まとめ|資産価値を知るには不動産会社に相談しよう

現場案内
不動産の資産価値は、時間の経過ともに常に変化をしていきます。時の経過とともに下落をしていくことが一般的ですが、資産価値は様々な原因で変動をします。そのため物件によっては購入時よりも売却時の方が高く売れてしまう場合もあります。特に現在のように不動産相場が上昇している局面では、このような傾向が顕著に表れます。

ただし不動産の資産価値を正確に把握するには、素人にはとても難しいです。そこで活用したいのが不動産会社の査定です。不動産のプロである不動産会社に個別に査定をしてもらうことで、正確な資産価値が分かります。不動産会社から査定を取る際には、記事中でも紹介をした一括査定を活用して複数の不動産会社から査定を取ることがポイントです。

保有するマンションの資産価値について知りたくなったら今回の記事を参考にして、一括査定などを活用しながら不動産会社に相談をすると良いでしょう。

はてなブックマーク

この記事に関連する記事

この記事と同じカテゴリーの記事