相続した不動産を売る|手続きの流れと不動産売却で成功する」コツ

相続した不動産

両親や祖父母などの親族が亡くなった場合、相続権を持つ親族で遺された財産を分ける「相続」が発生します。相続の対象となる財産は、現金や有価証券だけではありません。土地や建物といった不動産も、当然相続の対象となります。

故人と同居していたなどの場合をのぞいて相続した不動産を使う予定がなく、どうすべきか迷う人も多いのではないでしょうか。

こちらでは不動産に対する知識のない人にとって、もっとも現実的な方法となる「売却」という選択肢をご紹介していきます。相続した不動産を売却する際の手続きの流れと、成功するコツをおさらいしていきましょう。

相続した不動産を売却しないとどうなる?

相続した不動産を自分で所有し続ける場合、そのまま使用しないで管理だけをするほか、賃貸に出すという方法があります。「思い出がある家を手放したくない」という方も、いらっしゃるかもしれませんね。

ただしその場合、次のようなデメリットが発生します。数年間迷ったまま所有を続けた挙句、手放す決断をする方も。放置すればするほど資産価値は低下するので、当初の段階で本当に持っておくべきなのかをよく検討し、手放す場合は早めに決断をしましょう。

デメリット①固定資産税等の維持費

固定資産税は、不動産を所有している人に対して課される税金です。評価額の1.4%を毎年支払わなければなりません。電気や水道を引いている場合はそれらの基本料金も発生し続けます。草刈りを依頼するなどすれば、その代金も必要です。

デメリット②資産価値の低下

建物は年数が経過するごとに、どんどん価値が下がっていきます。人が住まない状態の建物ともなればなおさら傷みやすくなり、資産価値の低下は深刻です。

デメリット③管理の手間

所有する不動産の資産価値を維持しようと思うと、通気や掃除、草刈りといった管理をしなければなりません。自分では「傷んでもいいか」と気にしてなくても、荒れた建物を放置していると周辺の住民から苦情が入ることもあります。

デメリット④(賃貸に出す場合)入居付け

賃貸に物件を出して借主があらわれれば、収入が得られて固定資産税などの維持費がまかなえます。しかし賃貸物件経営には独特のノウハウがあり、まったく知識がないまま参入するのは危険。賃貸に出して入居がなければ、維持費の負担が大きくのしかかります。

相続から不動産売却への手続きの流れ

相続によって取得した不動産を「売却しよう!」と決断した場合、次のような流れに沿って手続きを進めていきましょう。

  1. 相続登記
  2. 査定依頼
  3. 不動産業者の決定、媒介契約の締結
  4. 売出価格の決定、売却活動開始
  5. 購入希望者の内覧、交渉
  6. 売買契約締結
  7. 決済、引渡し

通常の不動産売却と異なる手続きは、最初に行う「相続登記」です。相続登記は法律上、いつまでに行わなければならないという期限が設けられていません。ただしこの手続きが完了しなければ売却ができないので、売る可能性がある場合は迷っていても、早めに手続きに取りかかりましょう。

相続登記の手続きは自分で行ってもよいほか、弁護士や司法書士などの専門家に依頼することができます。「書類が苦手」「仕事が忙しく、役所に行く時間が取れない」といった人は、専門家への依頼を検討してみましょう。

相続する状況によって提出する書類が異なるので、ご自分がどの書類を提出すべきかは、法務局の「不動産登記の申請書様式について」にてご確認ください。

相続登記前後で必ず「不動産一括査定」を利用しておこう

突然に不動産を相続して、すぐに現金化しようと不動産業者に査定を依頼する方が少なからずいるようです。しかし一社のみの査定だと損をする可能性が非常に高いと言わざるおえません。数社から査定額を提示してもらうことで、売却がより高値にできることは間違いないでしょう。

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不動産相続時の費用

不動産を相続するためには、「相続税」「相続登記時の費用」がかかります。相続税は時価ではなく、固定資産台帳や路線価などをもとに算出した「固定資産税評価額」に対して課税されます。税率は1.4%です。

相続登記の手続きをご自分でされる場合、基本的に次の金額しかかかりません。

相続登記の費用
登記事項証明書代 1物件につき600円
戸籍、住民票、評価証明書取得代 数千円
登録免許税 固定資産税の1000分の4

弁護士や司法書士などの専門家に手続きを依頼すると、その費用が発生します。個々の専門家によってサービス内容や費用が違うので、依頼先は比較して決定することをおススメします。

相続不動産売却時の費用

相続した不動産を売却した場合にかかる費用は、通常の不動産売却でかかる費用と変わりません。

もっとも大きな費用は、購入希望者を見つけてもらったお礼として不動産業者に支払う「仲介売却手数料」です。また、不動産売却時には売却益に対して「不動産譲渡所得税」という税金がかかります。

手数料率には法律によって、物件の費用に応じた上限が定められています。

相続不動産売却時の手数料率
売買価格(税抜) 仲介手数料率の上限(税込)
200万円以下 5.4%
200万円超400万円以下 4.32%
400万円超 .24%

例えば税抜2000万円の物件を売却した場合、手数料は次のような計算式で求めることになります。意外に大きい金額ではないでしょうか?

200万円×5.4%+200万円×4.32%+1,600万円×3.24%
=108,000円+86,400円+518,400円=712,800円

この金額が引かれることを考えておかなければ、「思った通りの金額で売れたのに、お金が残らなかった!」と焦る可能性も。最初から計算に入れておきましょう。

相続財産譲渡における取得費の特例

不動産を売却して不動産譲渡所得(売却益)が出た場合は、その所得に対して所得税を支払わなければなりません。不動産譲渡所得とは、売却金額から取得費(物件の購入代金や建築代金、購入手数料、設備費など)を引いて算出します。

ただし相続によって取得した物件には、「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」が適用可能です。これは相続で取得した不動産を一定期間内に譲渡した場合、相続税のうち一定の金額を譲渡資産の取得費として計上できるという制度です。自分の意思で取得した財産ではないのですから、一定の優遇制度が用意されているのも頷けますね。

特例を受けるためには、次の3つの要件を満たさなければなりません。

  • 相続や遺贈で取得した財産である
  • 相続人に相続税が課税されている
  • 相続開始のあった日の翌日から、相続税の申告期限の翌日から3年を経過する日までに譲渡している

取得費に加算できる相続税額は、次の式で算出される金額です。ただしこの金額が譲渡益を超える場合は、譲渡益相当額となります。債務控除とは、故人が遺した借金や葬式費用のことです。

その相続人の相続税額×相続税の算出に用いられた譲渡対象財産の価額(その者の相続税課税価格+その者の債務控除額)

この特例を受けるためには、譲渡翌年の確定申告期間内に次の書類を添付し、確定申告書を管轄税務署に提出しましょう。

  • 相続税の申告書の写し(第1表、第11表、第11の2表、第14表、第15表)
  • 相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書
  • 譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書【土地・建物用】)や株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書

など

まとめ|相続した不動産を売却する場合、安易に金額で選ばないこと

相続した不動産を売却する際は相続登記が必要なので、通常の不動産売却よりも若干手続きが複雑になります。

売却では一括査定などで査定額を比較することが大切ですが、安易に金額だけで選んではいけません。相続を扱った経験のあり、相談に誠実に対応してくれる担当者がいる不動産会社を選びましょう。査定時のやり取りなどから、フィーリングもある程度参考にしながら選ぶことが大切です。

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