不動産の販売価格は、誰が決めているの?中古住宅と新築で売却価格の違い

不動産の販売価格

不動産の販売価格を決めるのは、最終的に「売主自身」です。売主は自分の売りたい価格で物件を売り出すことができます。

不動産売却で販売価格の下げすぎは危険

「売りたい価格」と「売れる価格」は違います。あまり高い価格を設定すると、なかなか売れずに値下げを繰り返すことになってしまいます。

値下げが値下げを誘発する結果に…

売却活動が長引き値下げを繰り返すのは、大変危険です。「もう少し待てばまた下がるかも」という印象を与えてしまい、さらなる値下げを誘発します。
売却の長引いた物件は、買主との価格交渉でも不利な条件になってしまいます。不動産の売却を成功させるには、売り出し初期の販売価格設定が鍵となります。

適正な販売価格を決めるには、いくつか目安が必要です。今回は、様々な不動産の販売価格の決め方についてご説明します。

不動産の販売価格の決め方

土地の価格の決め方

土地の販売価格を決める目安として、「路線価」や「公示地価」、「基準地価」などがあります。

路線価は相続税や贈与税において基準となる土地評価額です。相続税法の規定にのっとって調査を行い、最終的に国税庁が価格を決定します。

公示地価とは

公示地価は、地価公示法に基づき国土交通省が毎年1月1日時公示する標準地の価格です。公示対象は原則として、都市計画法による都市計画区域内です。その目的はずばり、一般の土地取引価格に対する指標と適正な地価の形成とされており、公共事業用土地の取得価格算定の基準として利用されています。

基準地価とは

基準地価は、国土利用計画法施行令に基づき都道府県が毎年調査して発表する価格です。公示地価と似ていますが、基準地価は都市計画区域外の土地も対象となります。

以上が土地の販売価格の目安になりますが、実際の取引では実勢価格が最も大きな影響を与えます。

売主・買主それぞれが納得する価格は、周辺状況の土地価格や直近の取引事例が価格のベースとなります。

中古住宅の価格の決め方

中古住宅の販売価格は、周辺物件の過去の取引事例に「査定」の情報を加えて算出します。

一般的に売主から仲介を依頼された不動産業者が物件の査定を行います。査定は「交通・駅からの距離」「立地・周辺環境」など立地条件に関するもの、「眺望・景観」「騒音・振動」など環境要因となるもの、「建物の保全状態」「リフォームの有無」など建物に関するものなどが評価されます。

マンションでは階数や方角、駐車場やごみ置き場からの距離といった位置条件が価格に影響を及ぼします。

中古住宅の査定は減点法

中古住宅は販売直後からどんどん価値が下がっていきます。そのため査定も減点法になりがちです。

プラス評価になる条件も

査定でプラス評価となるのは、リフォームやリノベーションを行っていて新築に遜色のない物件、耐震性・断熱性・バリアフリーなど付加価値のある物件です。首都圏の駅前マンションや再開発地区などでは、取引事例の価格が高騰して購入時より高額で売却できることもあります。

新築マンションの価格の決め方

新築マンションは原価を基準に決まる

新築マンションの価格は「原価積み上げ方式」で決まります。

周辺の良く似た物件の取引価格を参考にすることはありますが、それだけで決まるわけではありません。販売主であるデベロッパーが確実に利益を得られるよう、マンション建設にかかった原価を計算して販売価格を決定しています。

建設・販売費用に利益が上乗せされてマンションの価格が決まる

マンションを建設・販売するためにかかる費用は、具体的に言うと「土地代」「建設費用」「広告宣伝費」の3つです。これにデベロッパーの利益を上乗せして、マンション全体の総予算が決まります。

個々のお部屋の価格は、広さや間取り、階数・方角・位置条件によって調整されます。

また、マンションは「ブランド価値」に価格が左右されることもあります。

大手デベロッパーの販売するマンションは相場より割高ですが、人気があり売れ行きも好調です。ブランド価値のあるマンションは値下がりしにくいというのがその理由です。

不動産の中でも中古住宅の賢い販売価格の決め方

中古住宅の価格設定の難しさ

先にご説明したように、中古住宅の販売価格は過去の取引事例を目安に設定します。この方法の難点は、事例だけでは売主の事情が分からないということです。多少安くても早めに売却たい売主もいれば、時間がかかっても高く売りたい売主もいます。

最終的な取引価格が実際に適正な額であるかどうかは、取引事例の価格を見るだけでは分かりません。

適正価格かどうかは売り主が納得したか否か

不動産業者もいろいろな事情を推測しながら適正な価格を予測していますが、担当者により楽観的に傾いたり悲観的に傾いたりしてバラつきが出てしまいます。適正価格であるかどうかは、最終的には売主が納得いくかどうかの一点にかかっています。

「売りたい価格」と「最低ラインの価格」を決めておく

売主が納得いく価格で売却するには、戦略的に販売価格を設定しなければなりません。不動産業者が提示した査定価格を参考に「売りたい価格」と「最低ラインの価格」を設定し、適正な販売価格を探っていきましょう。

まずは最低売却価格を決める

まずは売却する最低ラインの価格を決めておきます。これ以下の価格で売却したら自分の生活が立ち行かなくなる、という客観的な最低ラインです。

例えば住宅ローン残債を一括返済できる金額がこれにあたります。もし査定額がこの最低ラインの価格を下回るようでああれば、売却自体を見直した方が良いことになります。

この「最低ラインの価格」を「売りたい価格」や不動産会社による査定額と比べてみましょう。

高い順に「売りたい価格」「査定価格(売れる価格)」「最低ラインの価格」になると思います。この3つの価格に加え売り主の状況をかんがみて、売却活動の計画を立てていきます。

売却期間の計画を立てる

中古住宅を適正価格で納得して売却するために、市場の反応を見て少しずつ価格を調整する必要があります。このとき漠然と値下げを繰り返すのではなく、戦略的に適正価格を探らなければなりません。「売りたい価格」、「査定価格」、「最低ラインの価格」の3つ価格を利用し、売却の期間を限定して計画を立てましょう。

具体例をあげてご説明します。

「売りたい価格」=3000万円
「査定価格」=2700万円
「最低ラインの価格」=2500万円
  • 3000万円で売り出し、2ヵ月間売却活動を行う。
  • 売れなければ、3ヵ月後から2700万円に価格を下げて反応をみる。
  • さらに6ヵ月後まで売れなければ、2500万円に価格を下げる。

といった形で、反応を見ながら段階的に値下げしていきます。

販売当初から不動産業者と話し合い、最初にきっちり決めておくことがポイントです。そうすると、「もっと高く売れたかもしれない」といった後悔や「想定以上に値下げしなければならなくなったらどうしよう」という不安にかられることもありません。

値下げスケジュールは個々の事情によって変わりますが、不動産業者の情報やノウハウを頼りに、よく話し合って決めましょう。

まとめ|公開しないために不動産の販売価格は戦略的に!

不動産の販売価格は、最終的に売主が決定します。後悔のない価格で売却を成功させるには、戦略的な価格設定が必要です。査定額や公示地価などを参考に、「売りたい価格」と「最低ラインの価格」を決めて計画的に売却を進めましょう。

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