不動産売却、仲介契約の種類は三種類ある!

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不動産の世界では、売買でも賃貸でも仲介、また媒介という言葉を使います。ここでは、仲介や媒介の違い、仲介契約(媒介契約)が三種類の形態に分かれること、そして仲介手数料についてまとめてみます。

なお、仲介契約(媒介契約)が三種類に分かれることは、すでにご存知の方もいるでしょう。その方は「おさらい」のつもりで読み返してみてください。

不動産の「仲介」と「媒介」二つの違いって何?

なぜ私たちは不動産会社に仲介を依頼するのでしょうか。
これは、当然ながら、第三者に不動産売買を依頼したほうが、精神的にも何倍、何十倍もラクだからです。

ほかに本業がある人が、片手間で仲介業を行えるほど、仲介の仕事はラクなものではありません。ですから、この仕事は独立した仕事として成立しているのです。関係ないかもしれませんが、米国で言う不動産エージェント(独立した営業マンのようなもの)は、医師や弁護士と同じぐらい評価の高い職業です。また、これらの仕事と同じぐらい神経をすり減らす職業なのです。

しかし、ひとつ疑問に思うのは、この仕事は仲介という言葉を使ってみたり、あるいは媒介と言ってみたりと、時と場合によって使い分けています。まず、仲介と媒介の違いを明確にしてから、本題の仲介(媒介)契約について見ていきましょう。

不動産の仲介と媒介の違いとは?

不動産で言う仲介とは、売主に代わって買主を探し出す一連の作業のことで、売主と買主の間に立って売買契約を成立させることです。

ちなみに不動産会社が売買不動産や売却物件の広告をうつ場合、基本的なことですが、その物件の売主なのか、売主の代理なのか、売主から依頼を受けた媒介かを明示しなければいけません。
このことから、分かることは、売主から仲介依頼を受けてはじめて、媒介という言葉を使っているようです。

“契約の際は「媒介」を利用します。宅地建物取引業法(通称:宅建業法)により義務づけられた媒介契約を売主と不動産会社とが結び、売却を依頼するのが一般的です。”

出典:「仲介と媒介ってどう違うの?|不動産情報HOME4U

「売主から仲介依頼を受け」るということは、契約を締結することだと言っても良いでしょう。つまり「仲介」から「媒介」に変わるのは、ここで言っているように「契約の際」だということなのでしょう。つまり、仲介は使われる範囲の広い言葉で、媒介は不動産業者と取り交わす媒介契約以降に使われる言葉と解釈すれば間違いないようです。

不動産売却の仲介契約の種類は三種類

不動産売却の仲介契約は、売主に代わって不動産業者が買主を見つけますと言う契約ですが、売主が不動産会社に依頼する仲介業務の中身や仲介手数料の金額などを明示させ、仲介業務で起こりうるトラブル等を防ぐための意味も兼ねています。このことをひっくるめて、不動産の媒介契約は存在しています。

そして仲介(媒介)契約は全部で三種類ありますので、それぞれ、どのような内容かを詳らかにしてみましょう。

不動産仲介契約は三つある

それでは、三種類ある仲介契約の内容をまとめておきます。

専属専任媒介契約

三種類ある仲介契約の中でも、売主にとって、もっとも拘束力が高いのが専属専任媒介契約です。「拘束力が高い」と言うのは、他業者の仲介の介入はもちろん、自ら探索した相手や親戚や知人との直接契約も禁じています。その代わり、仲介業者の売却活動に関する報告業務は三つの中でもっとも高くなりますし、レインズへの登録も専任媒介契約より二日早く行わなければいけません。
具体的な違いについては下記表にまとめています。

専任媒介契約

専任媒介契約は、専属専任・専任媒介の二つのうち、比較的拘束力が緩いタイプの契約で、他業者の仲介の介入はできませんが、自ら探索した相手や親戚や知人と直接契約できるようになっています。仲介業者の売却活動に関する報告業務は行わなければいけませんが、専属専任媒介契約よりは緩くなりますし、レインズへの登録も専属専任より二日余裕があります(この二日の違いが営業にとっては非常に大きな違いになります)。
具体的な違いについては下記表にまとめています。

一般媒介契約

一般媒介契約は売主にとって、もっとも拘束力が低い媒介契約になります。他業者は自由に仲介できますので、売主は複数の業者に依頼できます。ある意味で不動産業者がいちばん売主に選んでほしくない媒介契約と言えるでしょう。もちろん、売主独自の直接契約もできます。また、売却活動に関する報告義務はありませんし、レインズへの登録義務もありません。

具体的な違いについては下記表にまとめています。

各契約の違いについて
媒介の種類 専属専任媒介 専任媒介 一般媒介
他業者への仲介依頼 不可 不可 可能
(明示型の場合は、他社に依頼した場合は通知義務あり※)
文書による報告業務
(頻度)
1週間に1回以上 2週間に1回以上 なし
(任意)
自己発見取引による直接契約 不可 可能 可能
レインズへの登録※ 契約日から5日以内 契約日から7日以内 登録義務なし
(ただし、売主の任意で登録できる)
契約の有効期間 3ヶ月以内 3ヶ月以内 法令上の制限はないが行政指導上は3ヶ月以内


※一般媒介契約には「明示型」「非明示型」があります。「明示型」は、他にどの不動産会社へ仲介を依頼しているか示さなくていけませんが、「非明示型」はその必要がない契約形態です。
※レインズへの登録:レインズとは不動産流通機構のことで、売却依頼を受けたら所定の期間内にレインズに売却物件を登録掲載することが宅地建物取引業法により義務付けられています。
レインズに物件を登録掲載すると「登録証明書」が発行されますから、不動産会社から受領してください。なお、レインズの中身(サイト)は通常例外を除き、不動産会社しか閲覧できません(東日本・中部不動産流通機構で、2016年1月より、売主が取引状況を直接確認できるようになりました)。

仲介手数料について

不動産会社と媒介契約を締結すると、不動産会社は売却活動を始めますが、やがて買主が決まり、最終的な売買価格が決まると、媒介契約を締結した不動産会社に仲介手数料が支払わなければいけません(具体的には買主との売買契約時と物件の引き渡し時に分けるのが通例)。

なお、不動産を売却するときに掛かる費用が以下の通りです。

  • 仲介手数料
  • 収入印紙代
  • 住民票・印鑑証明の取得費用
  • 抵当権抹消費用(ローンを使っている場合)

また、仲介手数料は、媒介契約を締結すると媒介の種類を問わず、等しく掛かってきます。ただし、値引きも交渉できますので、これについては後で説明します。

仲介手数料の計算式と値引きのタイミング

仲介手数料の計算式は次の通りです。

仲介手数料の計算式

  1. 売買価格×4%+2万円+消費税(売買金額が200万円超400万円以下の場合)
  2. 売買価格×3%+6万円+消費税(売買金額が400万円超の場合)

不動産の取引では「売買金額が400万円超」となるケースが多いので「2」の式を頭に入れておくと良いと思います。

値引きするなら媒介契約時まで

なお、この計算はあくまで上限値であって、不動産会社の値引きをお願いすることも十分可能です。だたし、タイミングとしては媒介契約時までです。

媒介契約時までに値引きを申し出ないと、何かこちらの不利益に繋がるミスがあった場合を除いて、媒介契約時以降ではさらに難しくなるでしょう。そういう意味でも媒介契約は重要なタイミングです。

特に仲介する不動産会社が両手仲介を狙っている場合は、値引きに応じる確率が高くなりますので「手数料を少し負けてもらえないか」とストレートに切り出してみても良いと思います。

じつは不動産の仲介手数料も四種類に分かれる

仲介手数料も、じつは四種類に分かれますので、この機会に少し触れておきましょう。

仲介手数料の四種類とは次の四つのことです。

  • 両手
  • 片手
  • 分かれ
  • あんこ

これらは、業界人しか分からない隠語です(両手、片手はすでにこのサイトで何度も登場していますので理解している方が多いと思います)。

両手と片手

両手とは、不動産業者が売主・買主双方から仲介手数料をもらうことで、片手とは売主・買主のうち、どちらか一方から仲介手数料をもらうことです。両手仲介は片手×2です。つまり、両手は(売買価格×3%+6万円+消費税)×2ということです。

国内の不動産仲介業では、両手仲介は決してめずらしいことではありません。売れないで困っている仲介物件(土地)を、住宅営業マンが連れてきた顧客が気に入って成約した場合などは両手仲介になります。なぜなら、純粋な住宅営業は宅建業者ではないからで、この場合は売主・買主の仲介手数料を仲介業者がひとり占めできます。

仲介業者が嫌う「分かれ」とは

続いて、「分かれ」ですが、これはある意味で片手と同義です。
不動産仲介業では売主から不動産売却を依頼される業者を「元付」と言い、買主から不動産購入を依頼される業者を「客付」と言います。そして、売却が成立すると、元付仲介業者(不動産業者)は売主から仲介手数料をもらい、客付仲介業者は買主から仲介手数料をもらいます。これが「分かれ」です。

しかし、考えてみると「分かれ」は特別なことではありません。かえってごく普通の取引です。ただ、媒介契約を見ると、一般媒介契約以外の専属専任や専任媒介は、そのまま読むと、両手仲介になりやすい契約形態だと分かります。ですから、レインズに物件を掲載させて広く業者に「客付」させるわけです。

「分かれ」を嫌う仲介業者は、専任媒介契約取り付けると、レインズ登録まで7日間余裕がありますので、その間に売ってしまおうと考えます。たとえば、この7日間のうち、土日を挟めばオープンハウスなどのイベントで売ることも可能です。ですから、条件の良い売れる物件は、専属専任ではなく専任契約で媒介契約を締結したがる場合があるのです。
このように、売却物件にもよりますが、「分かれ」は間接的な「囲い込み」対策にも効果があることになるでしょう。

「あんこ」は仲介業者の仲間に支払う手数料

そして、最後の「あんこ」とは、売主から売却依頼を受けた仲介業者の仲間に支払う手数料のことです。仲間とは、仲介物件の買主発見を手伝ってくれた業者です。ただし、仲間に支払う手数料は仲介業者が受領した仲介手数料から分配されるもで、仲間がいるから余計に手数料を徴収されるものではありません。

不動産売却、仲介契約のまとめ

不動産仲介の媒介契約についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。それぞれの媒介契約のメリット・デメリットについては、後に続く記事で明らかにしています。ここでは、それぞれの契約の内容や、仲介手数料について正確に覚えておくと良いでしょう。

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