不動産投資を行っている人でなければ、土地の売買を行うのは初めてという人が多いことでしょう。
そこで今回は、あなたの土地を市場価格よりも高値で売却するためのコツをまとめさせていただきました。初めて土地の売却を行う際にはぜひご覧ください。
1:土地の境界や権利関係をはっきりさせておく
まず最初のコツは「土地に関する権利」の確認や「売却後の近隣トラブル」が起きないようにしておくことです。これを行うことで、不動産業者への印象を良くすることが出来ます。
それぞれ見ていきましょう。
基本的な権利関係の確認
不動産に関する主な権利には下記のものがあります。
- 所有権
- 借地権(土地の賃貸権)
- 区分所有権(建物を区分して所有する時の所有権)
上記のような権利があるのですが、これらの権利は法務局の登記簿で調べることが出来ます。
例えば、売ろうとしている土地の所有権を別に持っている人がいる場合は、所有権を持っている人全員の承諾が必要になります。また、ローンを支払っている途中で抵当権がついている場合は、土地の売却の際に銀行と遣り取りをする必要が生まれます。
土地の査定を取る際には、このような権利関係の問題がないかは確認しておきましょう。
土地の境界線の確認
土地を売買する際は、隣地との境界線をはっきりとさせておく必要があります。なぜならば、境界を曖昧にしたまま売却した場合、買主が近隣住民との境界紛争に巻き込まれる可能性があるためです。
この土地の境界ですが、書類上は登記簿や公図などで確認することが出来ます。しかし、それらのデータが古い場合は再度土地の実測作業を行い、近隣の所有者と境界確認書の締結と境界標(境界を示す目印)を設置するようにしましょう。
2:土地の相場を知った上で業者を探す
2つ目のコツは、売却する土地の相場を知った上で査定をしてもらい、どの業者にお願いするかを決めるようにしましょう。
査定は2種類「机上査定」と「訪問査定」
不動産業者への査定の依頼方法には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。これらの査定方法ですが、それぞれ下記のようなメリットがあります。
机上査定のメリット
- 業者対応の時間が少なくて済む
- 訪問対応しないで済むので、複数社に査定を依頼しやすい
- 手元に書類を準備する必要がほぼない
訪問査定のメリット
- より正確な査定額をだすことが出来る
- 近隣の環境なども査定時に考慮される
- 不動産業者がどのように土地を売るつもりか、質問しやすい
以上のようなメリットがありますが、一般的には机上査定で4社程度に絞った上で訪問査定をしてもらい、どの業者に依頼するかを決めることが多いです。
上記のような理由から、机上査定時に「相場よりも高め」に査定額を出してくるような業者も存在します。しかし、その地域の相場が頭に入っていない状態では、その不動産業者の出している査定額が適切なものなのかすら判断することが出来ません。
以上のような理由から、売却を行おうと思っている土地周辺の相場情報を知っておくことが重要といえます。
ではその相場情報ですが、どのようにすれば確認できるのでしょうか。
相場の確認には「土地総合情報システム」を使いましょう
相場情報の確認を行うには、国土交通省が運用している「土地総合情報システム」を使うのがオススメです。こちらは不動産売買を行った人にアンケートを送付し、その情報をまとめているサイトです。
こちらのサービスは、不動産の種類と地域を選択することで、その年にどのような不動産取引が行われたかを見ることが出来ます。
土地であれば、大まかな所在地・駅からの距離・その土地の形状・前面道路の幅員および方位・坪単位や平米単位の取引価格を見ることが出来ます。また、「土地取引価格の概況」と書かれている右上のボタンを押すと過去から現在までの価格推移を知ることが出来ます。
これらの相場を知ることで「自分の土地の形状に親しい土地がいくらで取引されているのか」や「過去から現在まで、周辺の地価が上り調子なのか下り調子なのか」を知ることが出来ます。
よって、机上査定で変に高い査定額を出してきたり、変に低い査定額を出してきたりしたときも見極めることが出来ます。
また、周辺地価が上り調子なのであれば、強気の価格設定を行ったとしても売れる可能性が高いので問題ないとなります。
3:信頼できる業者と戦略を考える
3つ目のコツは、上記で説明した査定を通して信頼できる業者と綿密な販売戦略を組むことです。
机上査定で良いなと思った会社3社から4社に対して、訪問査定をしてほしいという依頼を出します。そして当日各不動産会社の担当さんが来た際には、下記のような質問をして、実力のある不動産会社かどうかを見極めましょう。
- 過去に同地域で土地を販売した実績はどの程度あるか
- どのような販売戦略で売っていく予定か
- 他社にはない御社独自の販売ノウハウがあるか
- どのような広告戦略を考えているか
- インターネット広告は打つつもりか
また、当日訪問してきてくれた人が担当してくれるのかどうかも確認しておきましょう。その際に別の担当がつくということであれば、その担当にも会うようにしましょう。
担当者と円滑なコミュニケーションが取れるかどうかは、土地の売却を行っていく上で非常に重要な意味を持っています。過去に、実際の販売担当が査定担当と異なっており、販売担当とコミュニケーションが取りづらく苦労したという先輩の失敗談もあります。
最終的には、人と人とのコミュニケーションが非常に重要になってまいりますので、ここは妥協せずに良い会社、良い担当を見つけられるように努力しましょう。
まとめ
以上、土地を市場価格よりも高値で売却するためのコツをまとめさせていただきました。
土地の売却は不動産業者と契約を結ぶまでの下準備をどれだけ綿密に行えるかで、売却の価格やスピード感が変わってきます。
この下準備ですが、例えば査定に関しては「一括査定サイト」を使うことで時短することが出来ます。査定の第一段階である机上査定に関しては、一度に複数の業者へ依頼することが出来るサービスを使うのがオススメです。
更新日:2020年09月07日